どうして俺は今まで考えていなかったんだろう。




先生に彼氏がいる可能性について。




心臓が大きく音を立てた。


頭に衝撃がはしる。




なんだ。



先生、





彼氏いたんだ。




先生が忘れて言ったペンをギュッと握る。




もう少し走れば先生に追いつけたけど、俺はそれをしなかった。




ペンを握りしめたまま、来た道を戻った。