朝起きるとやっぱり食欲はないものの、学校を休むほどでもないと思って
制服に着替えて学校に向かう。
教室に入ると、みんなが俺に気づいていっせいに近づいてきた。
「お前大丈夫なのかよ!?」
一番に声をかけてきたのは柾木。
きっと昨日倒れたことが噂となって大きく広がったんだろう。
「なんのこと?」
「は?とぼけんなよ、昨日倒れたんだろ?!」
大げさだな。
「昔からたまにやるんだよ。もう平気だから大丈夫」
人をかき分けるように教室に入って自分の席に座った。
「俺、そんなこと聞いてない」
「言ってないから」
「またしんどい時は言えよ?倒れる前に!」
「分かったから」
なんか。
朝からみんなに囲まれて変な気持ちだ。



