「私、9時には家出るけど里巳くんも一緒に出れそう?」


先生が慌ただしく準備をしながら俺に聞いていて。


今日の大学の授業はお昼からだし、1回家に帰ろうか迷うところ。


あーあ、先生に予定がなければもっと一緒にいられたのに。


「先生の用事は何時に終わります?」


「午前中には終わると思うけど」


「じゃあ、ここで待っててもいいですか?」


「え、でも授業は?」


「今日は午後からなんで。少しでも先生と一緒にいたから、お昼ご飯作って待ってる」


そう言うと先生は優しく笑って。


「分かった。楽しみにしてるね、里巳くんの料理」


ほら、そんな顔したら脳みそが溶けてしまう。


先生に気づかれないようにそっと近づいて、


「早く帰って来て」


そう言ってキスを落とす。