へたれライオン 卒業します

教室で先生からの話を聞き
待っていてくれた男の子と
昇降口に向かった



靴を履いていると
校門に人だかりと言うか
女子だかりができていた



「この高校は
 いつもこんな感じ?」



「そんなことないよ
 なんの騒ぎた?」



私にはどうせ関係ないからと
女子だかりを通りすぎようとした時



「春名!!」




その声に
私はドキッとして立ち止まった!!




「高杉くん??」



な・・・なんでここに

高杉くんが??



「あのイケメン
 花純ちゃんの彼氏?

 俺、先帰るわ」



名前も知らない男の子は
さっさと帰っていった



高杉くんはムスっとした顔で
私の前まで来た



「春名、
 もう彼氏できたのか?」



「ち、ちがうよ
 ただのクラスメイトだよ」



「前の学校の時と
 雰囲気違うし・・・」



「こ、これは新しい妹の凛ちゃんが
 メイクしてくれたの」



「春名・・・

 なんで俺に内緒で引っ越した?」



「・・・」



「お前のアパート行ったら
 空き部屋になってたし

 学校の担任に聞いたら
 もう転校したって言うし・・・」



「なんで高校がわかったの?

 歩くんに聞いた?」



「歩さ、何回聞いても
 春名のこと教えてくんないの

 だから・・・

 生徒会長に聞きに行った」



「・・・高杉くんに伝えずに引っ越して
 ごめんなさい」



「俺が聞きたいのはそんなことじゃない

 俺が聞きたかったのは・・・


 だまって俺の前からいなくなるほど
 そんなに俺のこと嫌いか?」



私はブンブン
首を振った



「私
 初めて公民館であったときから
 ずっと高杉くんのことが好きだよ

 今でもふとしたときに
 高杉くんのこと考えちゃうし

 道を歩いてると
 高杉くんいないかなって
 探しちゃうこともあるの」



「じゃあ、なんで・・・」



「怖いからだよ

 大好きな人に捨てられるって
 どんなに辛いことかわかる?」



「・・・」



「幸せだった世界が真っ暗になるんだよ

 私公民館で出会ってから
 どんどんどんどん
 高杉くんのことを好きになってる

 もう自分を押さえるのが限界なくらい
 大好きなの


 だからものすごく怖くなる

 高杉くんと付き合って
 幸せな時間をたくさん過ごした後に
 急に高杉くんが
 私に愛想をつかして
 いなくなっちゃったらって考えたら
 息が苦しくなるの

 だから私は
 高杉くんにサヨナラしたの」



「勝手にサヨナラするなよ!

 それに
 もっと俺のこと信じろよ!

 俺が女の前で
 うさぎ好き全開でいられるのなんて
 春名だけだからな!」