まんまとはめられた私は、急ぎ足で中庭に向かう。 い、いた…っ! 校舎の影に隠れ、二人の様子を伺う。 「久しぶりだね、蒼太」 「は…?なんでノ乃が…」 「前よりもっとかっこよくなった!」 ニコッと笑うノ乃ちゃんは、何を思っているのかわからないけどひたすら笑顔。 「会いたかった…高校は離れ離れになっちゃったから寂しかったの。でも、蒼太がこの学校にいるって聞いたから凄く嬉しかった」