「み、三河くん…?なんでうちの店に来たの?」
お母さんに持たされたケーキの入ったケースをキラキラした目で大事そうに抱え歩いている三河くんに聞いてみた。
「言わなかったけ?苺ちゃんのお店の名前知ってるって」
「それは聞いたことあるけど、ほら…場所とかさ?」
さすがに分からないよね?
「スマホの地図とか見れば分かるでしょ」
あ、そっか…確かに…。
ホームページとかはやってないけど、ここら辺周辺なら常連さんも多いし…。
「そう…だね」
というか、仮にも私…三河くんのこと好き…なんだよね?
だ、ダメだ…意識したらますます意識しちゃって…。
「苺ちゃん、顔真っ赤だよ?」
「っ…」



