甘すぎるよ、三河くん

「ちょ、なにして…っ!」




「ふっ、かーわい」




そう言われて、耳を甘噛みされる。




「ひゃっ…や、めてっ…」




頭が、クラクラする。




この甘さに、溺れそうになる。




「そんな可愛い声出して…悪い子だね」




「っ…!三河くんのイジワル…」




「うん、可愛いからイジワルしたくなる」




意地悪な表情をしてそんなこと言う三河くんに、胸が高鳴っていくのを感じる。



ドキッ




ん…?ドキ…?なんで私三河くんにドキドキしてるの?




「どーしたの?」




「っ…!わ、私今日帰るねっ…!」




「はっ…?」




バタバタと調理室の鍵を閉めるのも忘れて馬鹿みたいに走る。




まさか、そんなわけない、と思いながらも顔の火照りが冷めない。




学校からも出て、家にも帰らずに、家の近くの公園のベンチに座った。




「はぁ…そんなわけない…よね?」




私が三河くんのこと好き…なんて。




だって、あんなこと平気でしてくる人だよ?




好きになんてなるはずないよ。