私はあの後、ダッシュで家に帰った。
私にとって、初めてのキス。
いわゆるファーストキスってやつかな。
こんなにもあっさり奪われちゃうもんなんだな…でも、いやじゃ、なかった…。
だって、甘かったから…。
あまーいお菓子よりも、とってもとっても甘い、初めてのキス。
帰ってきてシャワーを浴び、ベットにダイブする。
思い出すだけで、顔が火照る。
「な、なんでキスなんか…っ!」
そう、問題はそこである。
なぜ三河くんは会って間もない私にキスなんてしてきたのだろう。
チャラそうでもなかったし…かといって理由がないのにキスなんてする…?
う〜…分からない…。
明日も来るんだよね?き、気まずい…。
そ、それに、もし私があの三河くんと会って話しでもしているなんて知られたらファンクラブの女の子たちに殺されそうで怖い。
だから、明日の様子を見て決めよう。
アラームをセットして、電気消して…。
「おやすみなさい…」