「・・・紗矢?紗矢!」 綾菜が私を小声でよんでいる。 「え?なに?」 私は横を向いて答えた。 「当てられてるよ!黒板で答えかかなきゃだよ!」 綾菜が教えてくれた。 そんなこと、全然気づいてなくて、私は慌てて黒板に向かった。 「・・よし、全問題正解。ここの連立方程式はテストに出すからな。よく理解しておくように!」 先生は黒板をチョークで指差しながら言う。