待ちに待った放課後。

自然と足取りが速くなる。

私は松宮先生に渡されたメモをもとに、隆之の家に来ていた。

並んでいる郵便受けの表示で、隆之がどの部屋か、確認する。

隆之の郵便受けは、封筒で溢れかえっていた。

何枚かは、地面に落ちてしまっている。

「…しょうがないなぁ」

私は呟くと、たまった郵便物を全て持とうして、動きを止めた。

…なんだろう、すごく誰かに見られてるような気がする。

私は後ろを振り返った。

しかし、誰もいない。

私は首をひねると、手紙を全て持って、隆之の部屋に向かった。

ピンポーンと、チャイムをならす。