呟やいて、そのまま校門まで歩く。

「あー…、バッグ忘れた」

まぁ、いいか。

俺はため息をつくと、まだ涼しい午前の日差しの中、家へと帰った。





―――母さんが借りてくれた家はアパートで、まだ住んで何日かしか経っていない。





住所も、母さんと、前の学校の先生しか知らない。

にも関わらず、俺の郵便受けは、郵便物でいっぱいになっている。

昨日はこんなになかったから、一日で届いたんだろう。

………一日で?

入っているのは全て手紙で、しかもどれも同じ封筒のもの。

嫌な不安がよぎる。

心臓が、急に鼓動を速くした。

俺は郵便受けに入っている中の一枚を手に取る。