「だったら、真於はどうすればいいの?」

美和が試すように私に聞いてくる。

私は、隆之が好き。

保育園の頃から、ずっと。

でも、隆之は私のことを好きじゃない。

だったら、私がしなきゃいけないことは…!

「隆之に振り向いてもらう…!」

そう、これしかない。

「うん、そうだね。それがいい」

美和が優しい声で私に賛同した。

そんな友人の優しさに、私は、どうしようもなく救われてしまう。

「ありがとう、美和…。私、美和がいなかったら、隆之のことで塞ぎ込んでたかもしれない…」

私はベッドに腰かけると、机の上の写真を見た。

そこには、中学の卒業式で撮った私と美和の姿が写っている。

二人とも泣きながら嬉しそうに笑っていた。

本当に、美和のお陰で私は生きてられたのかもしれない。