「本当アンタ、変わり身がはやいわね……」
楽しそうに言い合うふたりの様子にどこか安堵するとともに嬉しくなった。
「あ、あの、夏加ちゃん? よかったら友だちになってくれる?」
図々しいかもしれないと危惧しつつ、恐る恐る言うと、嬉しそうな笑顔を向けられた。
「もちろん! これからよろしくね! 三人で女子会しよう! 私も今日からずっと一緒に登校するから!」
「……葉山、お前の自宅はここから反対方向だろ?」
楠本くんが溜め息を吐きつつ、呆れたように言う。
「違うわよ、ちょっと場所がずれてるだけ。ああもう、口うるさい男もこれだから嫌い!」
口を尖らせて反論する夏加ちゃん。
「なんだって!? お前、俺への感謝はないのか?」
「ないわよ。行こう、梨乃ちゃん、ナナちゃん」
そう言って彼女は両手を伸ばして私と梨乃の手をとる。あっという間に雪華と繋いでいた手をほどかれてしまい、焦った彼が叫ぶ。
「待て、七海は俺のだぞ。渡さないからな!」
「いいじゃない。女子同士の友情のためにナナちゃんをちょっとくらい貸してよね」
その言葉に思わず吹き出す。
梨乃も夏加ちゃんも顔を見合わせて白い歯を見せている。その光景が嬉しかった。
これからもこうやって笑い合う毎日が続きますように。
そう願いを込めて私たちは学校に向かって元気よく走り出した。
楽しそうに言い合うふたりの様子にどこか安堵するとともに嬉しくなった。
「あ、あの、夏加ちゃん? よかったら友だちになってくれる?」
図々しいかもしれないと危惧しつつ、恐る恐る言うと、嬉しそうな笑顔を向けられた。
「もちろん! これからよろしくね! 三人で女子会しよう! 私も今日からずっと一緒に登校するから!」
「……葉山、お前の自宅はここから反対方向だろ?」
楠本くんが溜め息を吐きつつ、呆れたように言う。
「違うわよ、ちょっと場所がずれてるだけ。ああもう、口うるさい男もこれだから嫌い!」
口を尖らせて反論する夏加ちゃん。
「なんだって!? お前、俺への感謝はないのか?」
「ないわよ。行こう、梨乃ちゃん、ナナちゃん」
そう言って彼女は両手を伸ばして私と梨乃の手をとる。あっという間に雪華と繋いでいた手をほどかれてしまい、焦った彼が叫ぶ。
「待て、七海は俺のだぞ。渡さないからな!」
「いいじゃない。女子同士の友情のためにナナちゃんをちょっとくらい貸してよね」
その言葉に思わず吹き出す。
梨乃も夏加ちゃんも顔を見合わせて白い歯を見せている。その光景が嬉しかった。
これからもこうやって笑い合う毎日が続きますように。
そう願いを込めて私たちは学校に向かって元気よく走り出した。

