自分勝手だとわかっていても自分がナツだという事実に安堵して喜んでしまう気持ちを否めない。
それでも数日前に落胆していた私には両方の立場の気持ちがわかる。
だから葉山さんの気持ちが少しはわかるといったら傲慢だろうか。
雪華を想う彼女の気持ちは間違いなく本物だったはずだ。
好きな人が捜し続けた女性の条件に自分が当てはまると気づいた時はとても嬉しかっただろうと思う。
だって大好きな人の捜し人なのだから。想い人なのだから。
泣きながら去っていった彼女の姿が脳裏に浮かぶ。
「……葉山さんには申し訳ないし、自分勝手だってわかっているけれど雪華をどうしても譲れない。雪華が大好きで愛しいから」
恋は残酷だし、綺麗事ではない。
好きな人と必ず結ばれるとは限らないしなんの保証もない。
だからこそ好きな人と想いが通じる幸せをおろそかにしてはいけないし、忘れてはいけないと思う。
葉山さんがこの先、本気で好きになれる人に出会い、その人に愛されてほしいと心から願う。余計なお世話だと言われてしまうかもしれないけれど。
「……葉山さんに幸せになってほしい」
今の私が口にできる言葉はそれしかない。
雪華は頷いて黙ったまま髪を撫でてくれた。
それでも数日前に落胆していた私には両方の立場の気持ちがわかる。
だから葉山さんの気持ちが少しはわかるといったら傲慢だろうか。
雪華を想う彼女の気持ちは間違いなく本物だったはずだ。
好きな人が捜し続けた女性の条件に自分が当てはまると気づいた時はとても嬉しかっただろうと思う。
だって大好きな人の捜し人なのだから。想い人なのだから。
泣きながら去っていった彼女の姿が脳裏に浮かぶ。
「……葉山さんには申し訳ないし、自分勝手だってわかっているけれど雪華をどうしても譲れない。雪華が大好きで愛しいから」
恋は残酷だし、綺麗事ではない。
好きな人と必ず結ばれるとは限らないしなんの保証もない。
だからこそ好きな人と想いが通じる幸せをおろそかにしてはいけないし、忘れてはいけないと思う。
葉山さんがこの先、本気で好きになれる人に出会い、その人に愛されてほしいと心から願う。余計なお世話だと言われてしまうかもしれないけれど。
「……葉山さんに幸せになってほしい」
今の私が口にできる言葉はそれしかない。
雪華は頷いて黙ったまま髪を撫でてくれた。

