そして少女は兵器を討つ

「「わ」「わ」「わ」「わ」「た」「し」「は生き」「き」「き」「生き」「る」!!」

オレンジの照明灯が彼女の顔を間近で凄絶に照らし、浮かび上がらせ、砕け散った。

私は彼女を睨んだまま、

「違う」

赤い世界を、幻視する。

死にたくない。死にたくない。生きる。生きる。生きていたい。

そのためにはどうすればいい?

知識も本能も答えは同じ。

生きる、ためには?

死を、否定する。

彼女を、踏破する。

彼女を、討つ。

――殺害拒絶拒否否定排除除外削除抹消除外打破踏破除去撤去殺害殺害殺殺殺殺――

 、、
「私が、生きる」

そして幻視は、実現した。

赤い赤い濃霧が、発生し、高音と、高温が爆発する。

私の力が、彼女の胴体を丸々、枯渇させた。

「「ぐぎ」「ゃ」「あぁあ」「ああ」「あああぁぁ゛あ゛」!?」

本当の本当に肩から上だけになった彼女が、目の前に落ちる。

ザラザラと崩れる灰を背に、もはや不釣り合いに大きな左腕だけをばたつかせる。

私と同じ赤い赤い瞳が、あらゆる体液で肌に張り付いた赤い赤い髪の向こうから、見つめてくる。