そして少女は兵器を討つ

ブヂ、ブ、ブジュブシシュ……!

わだかまりのある音が、

「ぎ、ぁ、が、は、ぁあ……!?」

血反吐と唾液に混じり、顎の下から吹き出した。

ヤツの顔が首が肌色が、赤く斑点模様に染まる。

「「ひは」「やっぱ」「りおい」「しお」「前の肉が」「私」「の中血」「も」「飲み込んであ」「げるか」「らひゃははきゃはは」「はは」!!」

血が、私の命が、存在が、削られていく。かじられていく。咀嚼される。剥奪される。

私が私が私が……

バリバリバリブヂバリブヂヂ。

音がした。

ヤツの腕から生える手。そこに開く無数の口が、私の腕を指先から食べていた。

バリバリブヂバリブヂバリブヂリ。

音がした。

ヤツの掌から生える手。そこに開く無数の口が、私の足を、ブーツごと食べていた。

バヂュズバリバリブヂバリブヂヂブヂ。

音がした。

ヤツの指にくっついている人間の首。それぞれの口が、私の体にくらいついていた。