そして少女は兵器を討つ

赤い髪、赤い眼をギョロギョロさせる、ミリアリアじゃない、私と同じ姿の少女がそこに。

ただし、胸から上だけ。胸から下は数十――いや百はあるかもしれない人肉が、かろうじての人型を作っていた。

大きな人型、胸や腕、腰や腹からだらだらと下がる『だれか』の手足や髪の毛が、

「きもち、わるい」

木の根っこのようだとさえ思った。

そうあの、ミリアリアじゃない私と同じ彼女を核にした、木の根っこ。

ぶらぶらだらだら下がっている人間は、彼女に赤い養分を与える役目しかない。

「「お前もわ」「た」「しと一緒にな」「れぇ!」「食べ」「てあ」「げるからきゃ」「はは」「ひゃ」!!」

アイツが、巨体ごと、体当たりを仕掛けてきた。