扉の向こうは酒池肉林だった。
裸体をさらけ出した数十人の男女が恍惚に溺れ浸り、喘いでいた。
オレンジ色の照明灯が、女の丸い体を、男の引き締まった体を、てらてらと浮かび上がる。
私という侵入者にも気付かない、それは忘我の肉祭りだった。
「きもち、わるい」
と、呟いてしまった、直後だった。
スイッチが入った、と思った。
一斉に、場にいる全員の首が、私へ向く。
血走った目玉が瞳孔を開き、涎を垂れる口が、カタカタと歯を鳴らして笑い始める。
「「来た。よ」「くここ」「まで来」「たね。ず」「っと待っていたん」「だよ、お」「前がこ」「こ」「に来るのをずっ」「と」!!」
パクパクと同時に動く口が、デジャヴを与えてくる。
私は、コイツらを……違う、コイツを、知っている!
裸体をさらけ出した数十人の男女が恍惚に溺れ浸り、喘いでいた。
オレンジ色の照明灯が、女の丸い体を、男の引き締まった体を、てらてらと浮かび上がる。
私という侵入者にも気付かない、それは忘我の肉祭りだった。
「きもち、わるい」
と、呟いてしまった、直後だった。
スイッチが入った、と思った。
一斉に、場にいる全員の首が、私へ向く。
血走った目玉が瞳孔を開き、涎を垂れる口が、カタカタと歯を鳴らして笑い始める。
「「来た。よ」「くここ」「まで来」「たね。ず」「っと待っていたん」「だよ、お」「前がこ」「こ」「に来るのをずっ」「と」!!」
パクパクと同時に動く口が、デジャヴを与えてくる。
私は、コイツらを……違う、コイツを、知っている!

