紅羽は自分で思うよりも、人の気配に疎いらしい。

彩人に光輝との関わりがばれたときも、こんな風に失言が原因だった。

焔は最初呆気に取られたような顔をしていたが、すぐに不可解を全面に貼りつけた。

「クロウを辞める……?」

紅羽と彩人は一瞬で階段を駆け上がり、焔の腕をそれぞれ掴んで、部室に連行した。

バッタンと扉を閉めて、ふうぅと息をつく。

さて、どうしようか。