「結愛?」

私が呼び掛けても何にも応答しない。

誰もいないところに来ると結愛は止まった。

「花・・・。」

弱弱しい声で結愛は言った。

「花の実のご両親のことなんか知らないけどばれてるみたい。」

やっぱり・・。

私は意外にも冷静だった。

でも、結愛は私と一緒にいちゃだめだ!

翔大みたいにつらい思いをさせちゃう・・。

結愛をまきこんじゃだめ!

絶対にだめ!!

「いつかはこういう時が来るとは思ってた。
私は大丈夫。
でも結愛を悪く言われたくない。だから・・」

だから、私から離れて。知らないふりをして。

って言おうと思ったのに結愛にさえぎられた。

「私は花の見方でいたい。
ずっと。
私は何を言われても花がいれば大丈夫。
でも正直許せない。
花のことをうわべだけで判断してあんな・・・」

結愛の言葉は素直にうれしかった。