それから１週間くらいたったある日。

朝、登校すると変に教室が騒がしかった。

「おはよー！」

結愛がいつものように元気な挨拶をすると、普段は帰ってくるはずの挨拶が返ってこない。

それどころかクラスの人たちは私たちのほうを見て何かこそこそ話をしている。

私にはわかった。

クラスの人たちが見てるのは明らかに私だった。

「どうしたの？」

何かを感じてるのかいないのか、結愛は近くにいた子にそう言った。

その子は私のほうを見ながら結愛に何か言った。

「なにそれ！そんないい方しなくてもいいじゃん！」

いきなり大きい声をだした結愛に私はとても驚いた。

でも、その子が何を結愛に言ったのか私は予想できていた。

「結愛ちゃん知ってたの？」

そう聞いてくるクラスメイトを無視して結愛は怒った様子で私の手を引いた。