運命が紡いだ物語

私はその夜翔大の部屋に行くことにした。

コンコン

「どうぞ」

私が入ると翔大は少し驚いたような顔をした。

「あの・・・この前はごめんね。」

入ってすぐに私は謝った。

「いや、俺のほうこそ言い過ぎた。ごめん。」

まるで、自分が悪いことをしたかのように真剣に謝る翔大に私は本心を話した。

「私、こわいの。
咲野君がもし私のことでつらい思いをしたらって考えると。
私の母は父を殺したんだよ?
私なんかが人と付き合ったら、その人を不幸にさせちゃうから・・。」

「花は・・、
花の実のお母さんは殺人犯だって思ってるのか?」

「私はそんなこと思ってない!
でも・・」

ほかの人になんて言われようが母を殺人犯だとは思ってない。

でも、母が父を殺したことには変わりはないんだ。


私がこの目で見ているから‥‥


その事実だけは否定できない。

「花が思ってることわかるよ・・。
・・・でも、
堂々としてろよ!
花は牧原家の人間だろ。
花が今までこのことでどんなに苦しい思いをしてきたか俺は少しは理解してるつもりだ。
だからこそ、乗り越えてほしいんだ。
花には幸せになってほしい。
花から陽向のこと好きになったって聞いたとき、俺は本当にうれしかった。
だから、花。
自分の気持ちを大切にして?
自分の恋を犠牲にしないで・・。」

翔大の言葉は私の心に響いた。


「そうだね・・。
・・ありがと。翔大。」


自分の気持ちを大切にしていいのかな・・・


私が恋をしてもいいのかな・・


涙の止まらない私の背中を翔大はずっとさすっていてくれた。