「陽向・・
正平はきっと、新井先生がすべてを包み隠さず話してくれたことで
ほんの少しだけ心が救われたんじゃないかな・・」

父さんがどれだけ新井先生のことを信頼していたかは俺も知ってる。

そんな間柄だから、新井先生は父さんにすべてを打ち明けたのかもしれない。

自分がどうなるかわからない恐怖を抱えて・・

「その先生が今どこで何をしているのか、
私には全くわからないけど・・。
この話を正平から聞いたとき、
いつかその先生と会うことができたら、ありがとうと伝えたいって思った・・。
これが、春香さんの亡くなった日のすべてよ・・。」