時間になったので私は家を出て結愛と、川瀬君との待ち合わせ場所である学校の最寄り駅に向かった。

「お待たせ!川瀬君!!」

結愛は、川瀬君にそう言った。

この前から思ってたけど、結愛と川瀬君の距離がすごい縮まってるような気がする・・

最初は気のせいかなと思ってたけど、

この二人の間に何かあったのかな・・

「おう!
じゃぁ行くか!」

そう言って川瀬君はなぜか私たちの前を歩き出した。

あれ・・?

川瀬君の後に続いて歩いていた私は、
違和感を感じた。

こっちの方向って・・・。

学校に向かう道・・?だよね。

「結愛・・
これからショッピングモール行くんじゃないの?」

「うん。映画よりもっと観たいものがあるの!」



映画より観たいもの?

でも、

学校に着いてみると結愛が言いたかったことが分かった。

今日は、

サッカー部の練習試合だったんだ・・。

確か、翔大が陽向と一緒にレギュラーに選ばれたって聞いたのはちょっと前だった。

その時、すごいうれしかったけど・・

私は観に行くつもりがなかったから、いつだったのかは聞かなかったんだ・・

「もしかして・・。」