そして、駅の近くにあったバス停から私たちはバスに乗った。

バスは思ったより空いていて座席に座ることができた。

「今更だけど、この病院に行って何を確かめるんだ?」

「父さんが働いてたことは聞けないと思うから・・
父さんのお父さん、つまり私のおじいちゃんにあたる人ががこの病院の院長をしていたかを聞く。」

「どうやって・・?」

そう、それが問題。

私もずっと考えてたけど・・

「正直、全くわかんない・・」

「え・・?」

「どうやって聞くかも決めてないし、
もし、父さんのお父さんがこの病院の院長だったとしても
父さんが陽向のお母さんの担当医だったかまではわからないかもしれない・・。」

「確かにな・・。」

「・・うん。」

結果的に今日は無駄足になってしまうかもしれない。

それでも、このもやもやをそのままにしておくわけにはいかないから、

私は行くしかないんだ・・

私たちは病院の近くでバスを降りた。