狂った音

「おーおー、兄貴らしいよなぁ」

がははは! と大声で笑って莉子に『うるせぇ』と小突かれた。

「笑い事じゃないよ? 君の家でもあるんだからさ」

そう諭すと彼は突然キョトンとした顔をして言った。

「ピアノの音、だっけ? ………オレ、そんな音聞いた事ねぇんだけど」

一瞬、時が止まった。

「ええええ!?」
「はァァッ!?」

その場には僕達の声が響いた。