空中庭園(短編)

まだぎこちなくしか動かない腕で、彼女の頬に触れると、彼女は泣いていた。


「セタ、私の為に人間になってくれたの?」


「わからない、でも、アルの涙を拭いたいと思った、アルに言葉をかけてあげれたらいいのにって思った」


アルを抱きしめると、アルは小さく体を震わせて泣いていた。