「ありがと、陽奈ちゃん。
では失礼します」


お母さんにペコリと頭を下げて私の後に
ついて玄関に行く。


「ありがとうございました…先生」


「ううん。陽奈ちゃんを見れて良かった」


「そんな…」


「あ、ここで良いよ。「いえ…送ります」


先生は靴を履きながら玄関で良いよ、と
言ったけど私は最後まで見送りたかった。


「んふふ、そう?」


玄関を出ると、先生の車があった。


相変わらずシンプルで真っ黒なだけだけど
何故かかっこよく見える車。


「じゃあね、陽奈ちゃん」


「先生、ありがとう」


「んふふ…それ何回も聞いた!
また学校でね」


そう笑いながら先生は帰って行った。


黒の車がよく似合う先生

私のことを見透かす先生


どんな先生も大好きだよ…。