「わかりました」
「期待させて。悪かった」
「いえ。大丈夫です。なにがあっても、芳田くんのこと大好きですから! では、また試合応援いきます……!」
「サンキュ」
「ああっ……そのサンキューで。生きていけます。あ、今は無理でも。恋愛したくなったら。そのときはアプローチしますね!」
「めげないね」
「取り柄です。では」
満面の笑みで敬礼すると、早川さんが走り去って言った。
失恋したというのに。
めちゃくちゃ明るかったな。
「……おもしれえ。やっぱりあの子とお試し期間、延長してみようかな」
呆れ笑いでボソッとつぶやく玲二くんに
「だめ!」
沙羅が、言った。
「なにが」
「好きになっちゃうと思う。あんな子と。一ヶ月もいたら」
「かもな。あのメンタルの強さは見習いてえわ」
「だから、ダメ」
「なんでだよ」
「三人で。一緒にいられなくなる」
「そうだな。今よりは時間、減るわな」
「だったら付き合わないで」
「もしかして。妬いてんの?」
「…………」
「なんて、」
「妬いてんの!」
「……え?」
「中学からの片想い? そんなんで、揺らぐなバカ。うちは。小学生の頃からレイジの剣道に惚れてんのに」
「剣道に、かよ」
「うちの方がレイジのいいとこ知ってるし。ダメなとこも、好きだし」
「なら。付き合ってみる?」
「…………は?」
「期待させて。悪かった」
「いえ。大丈夫です。なにがあっても、芳田くんのこと大好きですから! では、また試合応援いきます……!」
「サンキュ」
「ああっ……そのサンキューで。生きていけます。あ、今は無理でも。恋愛したくなったら。そのときはアプローチしますね!」
「めげないね」
「取り柄です。では」
満面の笑みで敬礼すると、早川さんが走り去って言った。
失恋したというのに。
めちゃくちゃ明るかったな。
「……おもしれえ。やっぱりあの子とお試し期間、延長してみようかな」
呆れ笑いでボソッとつぶやく玲二くんに
「だめ!」
沙羅が、言った。
「なにが」
「好きになっちゃうと思う。あんな子と。一ヶ月もいたら」
「かもな。あのメンタルの強さは見習いてえわ」
「だから、ダメ」
「なんでだよ」
「三人で。一緒にいられなくなる」
「そうだな。今よりは時間、減るわな」
「だったら付き合わないで」
「もしかして。妬いてんの?」
「…………」
「なんて、」
「妬いてんの!」
「……え?」
「中学からの片想い? そんなんで、揺らぐなバカ。うちは。小学生の頃からレイジの剣道に惚れてんのに」
「剣道に、かよ」
「うちの方がレイジのいいとこ知ってるし。ダメなとこも、好きだし」
「なら。付き合ってみる?」
「…………は?」


