大嫌い、だから恋人になる

その後、私は凜ちゃんと秋山君にメチャクチャ怒られた。

確かに私もちょこっとは悪いけど、こんなに簡単に腐るなんて、多分このトロ、最初から傷んでたんじゃないかって思う。それを言ったらまた怒られたけど。

その後もお弁当は失敗の連続。

唐揚げ作ってたら突然爆発するし、卵焼きは真っ黒になるし、ゆで卵はゆだって無くて生卵のままだし、もしかしたら私、料理下手かもしれない。

秋山君はそれでも私のお弁当に付き合ってくれたけど、このままじゃあ、好きになってもらう前に、秋山君の胃がどうかなりそう。

お弁当を作り始めて十日間、上達の気配は一向に見えないまま。途方にくれかけてた私になっちゃんが言った。

「ねえ、ちーちゃん、ちーちゃんはどんなお弁当を作りたいの?おばさんには教わってないの?ちーちゃんのおばさん、料理上手なのに」

「教わってないよ。だってお母さんのお弁当、普通だもん。私はびっくりするような美味しいお弁当を作って、秋山君に認めてもらわないといけないから」

「そこ、そこだよ、ちーちゃん。ちーちゃんが間違っている所」

「何が間違ってるの?」

「うーんとそうだな」

ちーちゃんはカバンの中から焼きそばパンを取り出した。

「ここに焼きそばパンがあります」

「うん」