大嫌い、だから恋人になる

「海鮮丼?冗談だよね?」

凜ちゃんの声はナゼか震えてる。

「冗談じゃないよ。冷蔵庫に中トロの残りがあったの。それをご飯の上に載せた。中トロだよ。不味いわけ無いよ」

私は自信たっぷりに答える。

「ねえ、そのお弁当、ちゃんと冷やして置いたんだよね?」

「置いてないよ。あんまり冷たいと美味しく無いし。何で?後、酢飯作る時間が無かったから、お酢をご飯の上からいっぱいかけといた」

「酢飯もツッコミ所満載だけど、ちひろ、今の季節、わかってるよね?」

「六月でしょ。暑いしシメジメして嫌な天気だよね」

「そうだね、そんな時にナマモノお弁当にしたらどう?」

「大丈夫でしょ。スーパーでも普通に海鮮丼売ってるし」