大嫌い、だから恋人になる

その日一日その方法を考えた。

出た結論は女子力。

普通過ぎるけど、やっぱり普通が一番。

でも女子力って難しい。

この日、秋山君は家の用事で、図書館には来られなかった。

別に寂しくはないけどね。

本当に。

それに調度良い。

凜ちゃんたちに放課後、相談出来るから。

私たちは近くのファミレスで作戦会議をした。

「私、家に帰って勉強したいんだけどな」

凜ちゃんは素っ気ない。

「まあまあ、なんかおごるからさ」

「だいたい、人選が悪いよ。私たちに女子力なんてあると思う?」

確かに。凜ちゃんは勉強は出来ても、恋の方はウトイ。

「なっちゃん、なっちゃんもなんか考えて」

「待って。このパンケーキ食べてから」

何段にも重なったパンケーキを、なっちゃんは頬張る。

幾ら女子がスイーツ好きでもこれは引くレベル。

「凜ちゃん、頭良いんだから、お願い」

「ダメ。って言うかそんなこと考えられたら、今頃彼氏とデートしてる」

「でも凜ちゃん以外、頼れないの」

私はチラッと大きな口を開けて、パンケーキを食べるなっちゃんを見た。

「だからお願い、凜ちゃん。凜ちゃんモテるって、秋山君言ってたもん」

「私なんかダメだよ。勉強ばっかりだし。モテるって言うなら、明るくて、スタイル良くて、誰とでも仲良くなれる人」

自然と私たちはなっちゃんを見る。

なっちゃんはこの条件にぴったりだ。

いっぱい食べるけど、運動好きだから、スタイルも良い。それにちょっと天然さん。可愛い天然さんはモテるって言うし。

なっちゃんは私たちの視線に気付いた。そして言った。

「ダメだよ。パンケーキはあげない」

絶望的だ。