「俺、断れない性格って知ってるよな?」
「う、ん」
「あの女、俺に気があるみたいでさ。俺、あいつみたいな女、苦手」
あの人が苦手…。
「でも、人に嫌われるのは嫌で…OKした」
「じゃあ…私に嫌われるリスクも考えてよ。私たち、付き合ってんじゃん!」
「ごめ…「他の子に嫌われるより彼女に嫌われる方がもっと嫌でしょ?」
「どっちにも、嫌われたくな…い」
「私だけを見てくれないんだ?あ、そっか。残念だね。別れよ」
もう、冷めた。
「ちょ、ちょっと待てよ!あい…「帰って」
「本気なのか?別れるって」
「本気だよ!」
光は「うっ…」と言葉に詰まっている。
「私のことだけ、見れるようになって、欲しい」
「今のままじゃ、付き合えないってこと?」
「そうだよ?」
「愛果、別れたくない!」
「お互いのためだよ?別れようよ。別れたいの!」
「そんなこといって俺のためになるの?」
「とにかく別れたいの。だから、帰って…」
もう…嫌…。
「帰らない」
「帰って!顔も見たくないよ!」
そういうと、光は出て行ってくれた。
ひとりだけの世界になる。
部屋はひとりだと静かで。
広く感じた。
明日はお葬式だから学校には行けない。
て、いうか。
行きたくない。