「 羽…奈…?」

「 凛が好きだよ、私…… 」

「 大丈夫か?腐ったもんでも食った?」

「 違うって、てか腐った物なんかありません!そうじゃなくて… 」



羽奈が、俺に好きだって言った……

キスの後に言った……

キスの余韻が強すぎてどうかしたか?



「 本気にしてなかったけど、凛のキス…… なんか、好き 」

「 は? キスかよっ 」

「 あ、じゃなくて!」

「 じゃなくて!? 何がっ なん… 」



羽奈が俺を抱きしめてきた。

それからどこから出たか横転してか俺を組み敷いてきた。



「 羽奈… 」

「 好き… 女として、幼馴染の生意気な凛が男として好きです 」

「 羽… 」

「 キャー!言っちゃったー!ヤッバ、恥ずかしいっ 」



男の俺の腹を跨いでてよく言うよ。

キャー!じゃねーよ。



「 羽奈 」

「 え、何?」

「 俺のだから、羽奈は 」

「 うん、でもさぁなんかこう、ね… 」

「 黙れって、喋るな 」



俺、産まれて羽奈がいて良かった。

こんなに好きな女に出会える確率ってないもんだろ。

他の誰じゃなくて、俺には羽奈がいる。

羽奈しかいらない。

大好きで、口の悪い女だけど… ほんとは素直で優しくて雷だけ苦手で虫には発狂しながら向かってくやつ。

全部が好きだ。



「 羽奈、俺のだな 」



やっと……



「 凛? キスしてあげてもいいよ~ 」

「 生意気に言うな!羽奈のくせに 」

「 何よ!」



当分の間は俺からキスするよ。

楽しいから。

羽奈が俺を求めてくるまでキスで待っててやる。



いつか言いたい……

愛してるって、羽奈に言いたい。









_完。_