生意気オオカミの虜 →→ 凛編。


そんな静かな部屋と雷の鳴る音。

頼がインターホンを一回鳴らしてすぐに入ってきた。

きっと近づけない空気。

俺が頼を軽く睨み寄せ付けなかったから。



「 羽奈… 大丈夫か?ほんと昔からダメだな 」



雷が遠く離れていくと、頼の手前羽奈を解放する。



「 凛、ありがと 」

「 別にいいけど 」


ホッとしつる羽奈の笑う顔に俺がホッとする。


「 あ、頼いたの?」

「 お前なぁ 今来たとこ 」

「 うわ!あんたたち濡れてるじゃん!やだ、風邪引くー 」

「 今かよ 」



タオルを取りに行く羽奈と、俺を見ている頼。



「 何、弟見つめんなよ 」

「 凛… お前、もしかして重症か?」

「 重症だよ、とっくに…… 羽奈にドキドキすんだよ 」

「 凛…… マジで可愛い奴!」

「 黙ってろ!」



頼は羽奈と同じように、いやそれ以上に弟の俺が好きだ。

子供の頃は羽奈と頼で俺を取り合ったくらいだからな。



「 凛、羽奈は直球でも気づかないぞ 」

「 わかってる… 」


両手にタオルを持ち慌てて来る羽奈。

俺の本気を伝えたいのにな……