『これから白陣営の役職、「復讐者」の能力が発動された時、その者が受ける代償を映像として残しました。それではご覧下さい。』


冷静に話す山田にガラスボックスの中にいる女性は涙を流しながら叫んでいた。


『山田さん!すいませんでした!言う通りにしますから!だからこれだけはやめて!!お願いします!お願いします!』


山田は女性の声掛けを無視し、スっと画面から姿を消した。女性は山田が消えた事に酷く絶望し、泣き崩れた。


「復讐者の能力....拷問のこと?」


私は過激な映画やアニメをあまり好んで見てきていない。この後画面に映し出されるのを想像し、私は身震いが止まらなかった。

そんな当たって欲しくない私の予感はやはり的中することになった。

泣き崩れる女性の頭の上、ホースがある所から液体が流し込まれた。薄黄色の濁ったような液体がチョロチョロと流れ、ガラスボックスに少しづつ溜まっている。

その液体の正体は意外にもすぐに分かることとなった。

女性の足にその液体がかかった瞬間、女性は叫びながら足を交互に大きく上げ、その液体を必死に避けようとしていた。
液体は段々と赤みを帯びていた。


「まさか...酸?」


『いやぁぁぁぁぁぁ!!痛い痛い痛い!!!やめてぇ!ここから出して!!山田さんお願いします!許してください!!許してぇぇぇぇ!!』