事の事実に困惑すると、銀色の何かがドアとの隙間を抜け、私の右腕に当たる。顔面の激痛とは一味違う激痛が走った。


「キャァァァァァァァ!!痛いぃぃぃぃぃぃぃ!!」


私は右腕を抑えながらドアを離れて倒れ込む。ドクドクと流れる血に度重なる痛みで、私はどうにかなりそうだった。

ドアの隙間からは銀色に光る斧がチラついて見えた。


な、なんで!!?武器は全部回収したんじゃないの!!?セーフティータイムは美智がずっと監視してたし、数も数えてあるから無くなったら報告するって言ってたのに!なんで!!


理解出来ない状況で頭が乱されている中、ドアの向こうにいる人物がゆっくりとドアを開け、血に染まっている斧をチラつかせながら入室してくる。



「あ....あんたが...黒...」


私がボソッと呟くと、その人物はニヤッと笑った。



それから私は生涯経験することがないであろう地獄を体験するのだった。

二日目........二名死亡。残り二十八名。