「そもそも!皆なんでこんなハッタリに引っかかるの!?信じられない!私は嫌だ!絶対に処刑場なんて行かない!!」


七愛海は息を荒らしながらその場から離れようとせず、全員を恨めしそうに睨んでいた。
すると、七愛海はビクッと身体を跳ね、首輪の下から血が流れた。

七愛海の態度をなかったかのように無慈悲にもアナウンスはかかる。


"最後の警告です。遠藤 七愛海、処刑場へ登壇しなさい。"



「しないって言ってるじゃん!こんな理不尽認めないって!!早くここから出してよ!!今すぐに!!」


七愛海はスピーカーに叫んだが、アナウンスによる返答は返ってこず、七愛海の声しか大部屋には聞こえなかった。そんな対応に七愛海は更に激怒していた。
怖がりな七愛海がそれを通り越しての怒り、それはとてつもないものだと私は察した。



「聞いてるの!!?それよりこんな意味の分からないゲームを早く終わらせてよ!!どうせこれテレビのドッキリなんでしょ!?早く終わらせないと訴え」


七愛海はそこでピタリと止まった。七愛海の時だけ静止したかのように固まり、動いたと思ったら指輪を引き剥がそうと必死に頭を振り、首輪に指を引っ掛けようとしていた。



「い...痛い!!痛い痛い痛いぃぃぃぃぃぃぃ!!!やめてよ!やめてってば!!!」