七愛海は捕虜にされた敵国の兵士のような立場、味方は居ないと言っても過言ではない状態だった。

絶望的な状況にも関わらず、七愛海の目はキラキラと輝いている。その目を見て、彼女が何を考えているのかすぐに私は悟った。


「そ、そうだ!私もカミングアウトする!実は私誘爆者なんだよね!私を吊れば二人処刑されちゃうよ!それでもいいの!?」


起死回生の一言と思っているのか、七愛海は生き生きしながら発言するが、周りの反応の薄さに苦笑いを浮かべた。


「ど、どうなの!?私を吊っちゃっていいの!?」


「....七愛海は誘爆者じゃないらしいね。それなら、黒の可能性を見越して私は七愛海を推すわ。」


「な、なんで!?私は本当に誘爆者なんだよ!!?いいのそれでも!!」



「誘爆者は吊られるのが仕事。誘爆者ですか?って聞かれて頷くわけない。それにこんな土壇場になってから言い出すことでもない。」


花の冷静な解説に花は心底絶望している表情を浮かべた。先程の明るい表情は一変、真っ黒に染まっていく。


「私じゃない...なんで私が....」



ビーッ!ビーッ!ビーッ!

"「追加会談」終了です。これより「投票」へ入ります。遠藤 七愛海、佐藤 玲美の二択です。時間は一分となります。それでは開始して下さい。"