「あんた....何言ってんの?セーフティータイムでやらなければどこでやるのよ?今のこの時間でもやれっての?」
「....黒だけが動ける時間がある。夜中の時間帯だよ!黒は黒側の部屋にも入れる!その時間帯なら人の目を気にする必要ないし、セーフティータイムで説教なんて黒にとってデメリットしか生み出さない。
睡眠薬も、タブレットなら取った数がわかる!変に疑うなら取った分だけペットボトルに入れればいい!
だから玲美は黒なんかじゃない!必死に黒をみつけようとしてくれただけなの!」
私の発言に花は顔を険しくて目線を外して考え込んでいた。頭の中で整理をしているのが伝わる。
「そ、そんなのそう思わせる作戦に決まってる!騙されないで!私より佐藤さんの方がずっと怪しいよ!!」
この状況を面白く思わない七愛海は必死に声を荒らげるが、花はそれに目もくれず黙って考えていた。
数秒後、目を開いてゆっくりと口を開けた。
「確かに....言ってることは正しい。それなら私は七愛海を指名する。一応栄一の告発もある訳だし、吊る価値は玲美よりかはある。ただ....七愛海が誘爆者だったりしたら....」
正に形勢逆転だった。敵だった花はこちらを援助し、七愛海に向ける銃口が増えた。花という流れの中心が向ける銃口が変われば、自ずとその場に身を任せる生徒もドンドン向けるのは明確。


