悲しみ、憤怒、絶望、アナウンス、ガラス部屋、純の背中、姿、血、そして死。
それがこれから行われる、昨日以上の絶望が私に降りかかる。そんなことを思っただけで私の頭はパンクしそうになっていた。
そんな中、私の中である閃きが浮かぶ。まるで落雷にあったようにも感じる衝撃的な気付き、玲美を救う命綱。
「美智さん!!!!!」
私は大きな声で叫んだ。その叫びに身体をビクッと跳ねた美智の手は止まった。
「あ、杏さん?」
「玲美は...黒じゃない....証明してみせる....絶対に!」
私は机を叩き、キッと花に目線を合わせた。それに対して花は目を細めていた。
「....なによ。」
「花さん...玲美を黒だと思う理由は何なの?」
「....プッ、あんた話聞いてなかったの?玲美は栄一にキレてたの。威圧的に話をしていたのよ。それに、栄一の七愛海が黒発言も明らかに嘘っぽいし、だから玲美なのよ。」
「....最初だよ....最初がそもそもおかしいよ、黒ならそんな事しない。セーフティータイムで説教なんて有り得ない!!」
大部屋内がざわめきが埋まっていく。だが、それの殆どが困惑。私の気がおかしくなったかと言わんばかりに、花を含めて苦笑いをうかべる生徒もいた。


