白と黒ゲーム


「.....え...?」



栄一、一日目で武器庫に現れた黒らしき人物の容疑者の中の一人。だが、居合わせた蓮の証言で無効になった人物。
いきなり指名を喰らった玲美は当然として、栄一もブルブルと震えていた。


「ねぇ?どうなの?会ってたの?会ってなかったの?自分の口から言ってみなさいよ。ほら。」



「れ、玲美?会ってねぇよな?アイツが嘘ついてるだけだよな?」



勝治は少しでも疑いになりそうになって欲しくないのか、玲美にそう何度も尋ねる。だが、そんな勝治の思いとは裏腹に、玲美は歯を食いしばっていた。



「...会っていたけど....それがなんなの?」


「ただ会って話したなら別に問題ないのよ?でもあなた...昨日の武器庫に来た疑いかかってる栄一な上...怒ってたわよね〜?誰かに聞こえないように慎重に怒ってたわよね?」



「お、怒ってるなんて....そんな...」



「言いにくそうだから質問変えるわ。ねぇ栄一?あんた....玲美と何を話してたの?彼女は怒っていた?」



そう威圧的に聞いてくる花の問いに栄一は震えで答えた。言葉での問答は一切なかった。
それを理解した花は両手をパンっと叩き、満足そうな顔をうかべた。



「よし、それじゃあ決まりね。栄一は黒陣営の人間で武器庫のお使い、それで武器庫にすら入らなかったその失態を黒である玲美が怒っていた。これで一件落着、ゲームクリアね。」