そんな考えを持っていた私だったが、予測もしていなく、これからの展開を大きく揺さぶる事態が起きたのだった。
「....はい。少しいい?」
そう言って手を挙げたのは五味 花。綺麗な顔立ちに綺麗な黒いロングヘアー。その美貌と性格、立ち振る舞いからしてクラスには留まらず、学校全体の生徒からも高嶺の花のような存在。
そんな彼女のいきなりの参戦に全員が面をくらっていたが、花はあくまで自然だった。
「ご、五味さん...どうしましたか?」
「二人の口論が白熱してるのはいいんだけど、そこで決着つけられるわけにはいかないからね....私はね...佐藤 玲美。あんたを指名する。」
いきなり出てきた親友の名前、私は身体中の穴から汗がふぎ出すような、ジェットコースターの急降下で内臓が浮き上がるような感覚を感じる。
当の本人は目を丸くして口をポカーンと開けていた。
「へ?わ、私?」
「そうよ、あんたよ。あんたが黒だわ。」
「お、おい!玲美がそんなわけないだろ!玲美が人殺しなんてあるわけねぇ!なんの理由があってそんな!」
「理由ならちゃんとあるわよ。....玲美、あんた...セーフティータイムで栄一と会っていたでしょ?」


