白と黒ゲーム


その意見は他の人も思っていたのか、半笑いしながら真の言葉に耳を傾けていた。


「.......純が黒陣営の"成り代わり"だとしたら?」


この一言で場は静かになった。半笑いしていた人もすぐに表情を固まらせる。


「本来、成り代わりの正しい使い道は黒になることだ。だが...一日目の央土の件に至っては純は白に変わっていても得があるんだ。」


「....んだよ。その得ってのは...」



「....一日目、央土を殺せる時間が一番あったのは純と杏。人一人を殺して死体隠し、それをどっちかにバレてはいけないなんて....そんなの不可能、だから二人は央土を殺したとしたら協力した。

だが、片方の純が死んでしまって白ときた。じゃあ央土の殺しは純は関係なく、一緒にいた杏も"関係ない"と思わせれる。つまり、白の称号を得ることができるんだ。」


固まっていた場は徐々にざわつき始める。先程の真を馬鹿にするような騒ぎではなく、私に疑いの目が飛び交うような場に変わっていく。



「そもそも、央土を殺した可能性があるのはその二人なんだ。その時点でお前らはゲームオーバーなんだよ!だから...今日は杏を処刑させた方がいい!」


「な、なるほど....一理ありますよね。白の称号を得た黒は処刑の心配も無くなりますし、油断を誘い込むことも出来ますしね...」