砂漠には行ったことはないけれど、ここは砂漠だった。夏の、暑くて雨の降らない砂漠だ。
皆はそれぞれ自分のオアシスを見つけている。水を分け合って、楽しそうにも見えた。
わたしはやっと日陰を見つけたところだった。
そこへ顔を見せたのが鼎と理美だった。
一度「わたしと仲良くしてくれるのが不思議だ」と話したことがある。
二人はそれを馬鹿みたいだと笑い飛ばした。
ハッと起きて、目を瞬かせる。ここはどこだっけ、といつもの通り分からなくなった。
頭が少し重いのは酒を呑んだからではなく、泣いていたからだ。目元を手首で拭う。肘が何かに当たった。



