生簀の恋は青い空を知っているか。


なかなか良い観察眼を持ってるんだよね。次の異動で人事に持っていかれそう。

そしたら次の新人が入ってきて、イチから教えることになる。

「五色くんは本当、出来た後輩だったよ……」
「なんですか急に」

勝手に頭の中でさよならしてしまった。現実に戻ってきて、わたしは掌を見せる。

「なんでもない。とりあえず昼休み行こっか」
「今日外なんですか?」
「寝坊してお弁当作れなかったから」

やったー、と言いながら五色くんが立ち上がる。他部署に友達のいないわたしは、たいてい一人で昼休みは過ごす。
たまに五色くんを誘うとこうして喜ぶ。