生簀の恋は青い空を知っているか。


近くを通りかかった店員さんにビールを注文した理美。グラスを見るともう空だった。
その細い身体のどこにビールは流れていっているのか……未だに謎だ。

「そういえば、秋水さん元気?」

理美の質問に、枝豆に伸ばした手を止める。それに気付かれないようにして、すぐに枝豆を取る。

じっと鼎がこちらを見ている気がした。

「元気。まだオーストラリアにいるみたい」
「そーなんだ。好きだねえ羊」

その返答にツッコミをいれる余裕もなく、わたしは笑ってごまかした。

「理美はこの前ご飯に行った彼とはどうなったのよ」