生簀の恋は青い空を知っているか。


そして本当にその恰好でタクシーに乗って行ったのだった。

大丈夫かな、あの恰好でマンションのエントランス通って。

少しそれを想像したけれど、あのコンシェルジュさんならいつもと変わらない笑顔で出迎えるのだろう。まあそれなら良いか。

引っ越しの準備しなきゃ。




「私の誕生日会と姉の婚約祝いが合同になりました」

ぱちぱちぱち、と拍手をしたのは理美。
わたしもそれに倣って拍手をする。

「なので、二人ともちゃんと来てね」

謎の圧を感じさせる言い方をする鼎。

「欠席の選択肢をこういう風にして奪われるなんてね」

理美がケラケラ笑った。