「好きにして良いんですか?」
「自由って、自分で選択することだろ」
浅黄さんとわたし、確か三つくらいしか離れていないのに。
時折、本当にこの人は一度人生を終えたのだろうかというほど達観したことを言う。
自分で選ぶ。
「夕飯、鶏の照り焼きです。食べますか?」
「鶏肉嫌いだからいらない」
「好き嫌いですか」
前言撤回だ。この人は子供みたいに好き嫌いを押し通す。
結局浅黄さんはチャーハンに変更した夕飯を食べて、スウェットのままうちを出た。
「え、あの、着替えた方が……」
「別に、タクシー乗るだけだからこれで良い」



