俄然やる気が出てきて、それを了承した。瞬間、雨が強くなった。

「……君、最強かよ……」
「負ける気がしません」

曲がったへそが正面に戻り、わたしはるんるんしながら洗濯機を見に行った。

前の洗濯機は縦型だったけれど、ドラム型にも憧れてるんだよね。

店に置いてある洗濯機を片端から開閉していると、「こどもか」と後ろからツッコミが入る。

「お客様、洗濯機をお探しですか?」

すすっと陰から出てきた店員さんに声をかけられる。その視線はわたしにではなく、浅黄さんに向かっていた。

「ご夫婦ですか?」
「ええ、まあ」
「最新式のものですとこちらに……」